AWS Cloud Questをやってみた
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目次
はじめに
こんにちは、スカイアーチHRソリューションズのsugawaraです。
みなさん、AWSの学習は順調でしょうか?書籍や動画、ハンズオン教材など、最近は学習教材が豊富ですよね。そして今回はゲームをしながらAWSを学べる公式サービスをやってみましたので、簡単に内容をシェアしたいと思います。
AWS Cloud Questとは
今回紹介するのは、AWS Cloud Quest: Cloud Practitioner(英語版)です。百聞は一見に如かず、ということでまずはAWS公式のPR動画でどんな感じのゲームなのかを見てみてください!
ご覧いただいた通り、ドローンが空を飛び回り、街中を動物たちが闊歩する中、AWSを駆使して市民のみなさんの課題を解決していくゲームとなります!これを見ただけで、ちょっとやってみたいと思いませんか?
このサービスは2022年3月に公開されたオンライン学習リソースであり、AWS Skill Builderアカウントを持っている方ならどなたでも無料で利用ができます。なお、Cloud Practitionerロールのみ無料開放されていますが、その他のロールもプレーしたい場合には、subscribeする必要があります(詳しくはこちら)。
2023年4月現在でSkill Builder上で公開されているのは、Solutions Architect、Serverless Developer、Data Analytics、Machine Learning、Securityの5つとなります。ただし、ゲーム内のマップを見ると、まだ工事中のエリアもあるため今後もロールは増えていきそうです。
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学習の流れ
このゲームには合計12個の課題が設定されており、プレイヤーはIT企業のスタッフとして、街の困っている人にITソリューションを提供していきます。12個の課題すべてで下記の図のようなLearn→Plan→Practice→DIYサイクルを回していきます。各フェーズで何をするのかを簡単に記載します。
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Learn
このフェーズでは、ソリューションとなるアーキテクチャの確認とそれに必要なAWSリソースの学習をします。
下記の画像は、最初の課題であるS3静的ウェブサイトホスティング構築の構成図です。左側にはS3を学習するための動画が配置されています。また、構成図には随所に解説があり、なぜこのアーキテクチャなのか、各サービスでなにができるかをを示しています。
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ちなみに各リソースの動画教材もすべて英語になります。日本語訳はありませんが、アニメーションがとてもわかりやすいため、AWS用語を知っているだけでも、なんとなくこう言っているのかなと理解できるかもしれません。
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Plan
ここでは実際にソリューションを提供するためにやるべきタスクを確認します。毎回基本的な構成は予めAWS側で作成されているため、課題ごとに焦点となっているリソース部分だけ設定の追加や修正を行います。
下記の例だと、PracticeフェーズではS3バケットの作成、静的ウェブサイトホスティングの有効化、バケットポリシーの修正を行い、DIYフェーズではindex.htmlの名前変更を行います。
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Practice
Practiceフェーズでは実際にソリューションの構築ハンズオンを行います。左側のOpen AWS Consoleを押下することで専用のコンソール画面が開き、そこで手を動かしていきます。なお、自分のAWSアカウントを使用するわけではないので利用料金は一切かかりません!
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指示文はすべて英語ですが、下記のようにステップごとに画面キャプチャや矢印でやることを明示してくれていますので、英語が読めなくても問題はないと思います。かなり丁寧にステップバイステップで進めていくことがわかりますね。
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DIY
最後のDIYフェーズでは、Practiceで学んだことに+α の設定追加や修正を行っていきます。やるべきことと検証用の入力フォームのみが用意されます。さきほどのPracticeとは違い、画面キャプチャなどは一切ありません。指示されたことを自分一人でやるのみです。といっても、多くの場合はPracticeで触れたことなので、わからなければPracticeに戻ることですぐにヒントは見つけられます。
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さて、コンソール画面に戻ってDIYタスクを完了します。正しく設定がされていれば、下記のようなYou did it!メッセージが返ってきます。これを各課題でやっていき、実際に様々なアーキテクチャを学び、構築できるのがCloud Questの魅力の一つです。
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取り組む課題一覧
下記が全12個の課題です。できるか怪しいものがありましたら、ぜひCloud Questにトライしてみましょう!
- S3静的ウェブサイトホスティングの構築
- 2台のEC2を異なるAZにデプロイ
- EC2のインスタンスクラス変更
- NWトラブルシューティング
- Pricing Calculatorを利用したEC2コスト見積もり
- VPCピアリング
- Multi-AZ RDSとリードレプリカの作成
- IAMグループの作成とポリシー適用
- DynamoDBテーブルの作成とレコード追加
- 複数EC2にEFSのマウント
- Auto Scalingの設定
- Multi-AZトラフィック分散
ゲーム的要素
ここまでを見ると、ストーリーに沿ってひたすら市民の課題を解決するだけかと思われますが、このゲームには様々なゲーム的要素が散りばめられています。人によっては本編よりもこっちのほうがハマるかも?
まずは空高く飛ぶドローンですが、撃ち落とすことができます(ドローンザッピング)。画面左下にヒット数などが出ていますが、どうやら目の部分を当てたほうが良いみたいですね。
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そして、落ちてきたドローンに触れると、なぜかAWSクイズが始まります。形式は選択問題が基本ですが、多少問題形式は変わります。下記は四択問題の例。これ以外にも二択のTrue/False問題などもあります。
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クイズに正解すると、AWSリソースカードやGemなどがもらえます。なお、カードがないと他のアーキテクチャ問題が解けないようになっているため、どんどんドローンを倒してカードをゲットする必要があります。自分もカード集めのためにひたすらドローンを倒してました。
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ちなみにアーキテクチャ問題とは、下記のような問題です。画面左側に自分が獲得して使えるカード(Cards Earned)が出てきます。これらを使用してアーキテクチャを完成させます。画面下のCards Neededに、このアーキテクチャを完成させるために必要なカードが表示されます。自分が持っていないカードは暗くなっていて、いまの状態では解けないことがわかります。そうなると、この問題は泣く泣く諦めるしかありません。最初のうちは必要なカードがなかなか集まらず、アーキテクチャ問題ができないもどかしい日々が続きます。。
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ときには地上にいるちょっと強そうなドローンもいます。ちょっとボスっぽいですが、飛んでいるドローン同様にクイズに正解すれば倒せます。是非マップの端っこのほうを探してみてください!
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また、街にいる動物のなかにはクイズを出すものもいます。こちらは複数回正解すると、仲間(ペット)にできます。ちなみに自分のペットは画像の犬です!かわいい!ただついてくるだけで、なにか他にできることはあるのはよくわかりませんが、色々な動物をペットにできます。
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最後に、すべての課題を完了すると、修了のバッチももらえます!こちらはAWS資格と同様にCredlyに連携されるものですね。また、特典でCloudPractitionerの試験バウチャーももらえるようです。
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完了と同時に自分がこれまでに達成したものが見れましたが、GemsやChallengesなど、いったい何なのかよくわからないものが多いです(笑)。気になる方はプレイしてみてください!
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おわりに
さて、今回はゲームでAWSが学べるAWS Cloud Questを紹介しました。ゲームで学べるため、勉強するぞという感じではなく、気軽に取り組めるのがいいなと感じました。タイトルはCloud Practitionerとなっていますが、実際に手を動かすとなると、難易度的にはSolutions Architect Associate(SAA)レベルくらいかと思われます。SAA資格は取ったけど、あまり手を動かしていない人にはいい復習になりそうです!
すべて英語のため、英語が苦手な人はシナリオやクイズが少し難しく感じるかもしれませんが、本編であるハンズオンは十分に学習できると思います。是非、一度試してみてください!