未経験から、一人前のAWSエンジニアを世に生み出しつづける──三菱電機グループ×採用プロフェッショナルの最強タッグ

2025.03.10
未経験から、一人前のAWSエンジニアを世に生み出しつづける──三菱電機グループ×採用プロフェッショナルの最強タッグ
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企業の成長を大きく左右するのが、創業期における採用活動です。クラウドビルダーズでは、三菱電機グループのクラウドインテグレーター企業であるクラウドセントリックに、設立直後から採用支援をしています。

「私にはエンジニア経験はありますが、“エンジニアを採用すること”はまったくの別もの。候補者に会社の魅力をどう伝えればいいのかわからず、最初は手探り状態でした」

こう話すのは、クラウドセントリック取締役社長 CEO浅井 浩司氏。それに同意するのは、同じくエンジニア出身の取締役 COO小林 敦氏です。 

ゼロから採用活動をスタートした同社は、わずか2年で未経験者を、“一人前のAWSエンジニア”にまで育成できるまでの体制を作り上げました。しかも多数。

これまでの足跡をクラウドビルダーズ代表・池西耕平(以下、CB池西)を加えた3人で振り返ります。

客先常駐は極力回避──エンジニアが“ワクワク”できる環境を提供する

──まず、クラウドセントリックの会社概要について教えていただけますか。 

浅井:2023年4月設立のクラウドインテグレーターです。企業のDX推進に伴う急速なクラウドシフトに対応していくため、三菱電機インフォメーションシステムズ(以下、MDIS)とスカイアーチネットワークスの共同出資により誕生し、「大規模プロジェクトのマネジメント力」「クラウド人材の獲得・育成ノウハウ」と両社の長所を活かしながらも、どちらとも違う新しい風土の創出、顧客価値の提供を目指しました。その後、スカイアーチネットワークスとの資本関係を解消し、現在はMDISの100%出資に移行しています。

小林:より高いレベルの顧客サービスを実現するため、大切にしているのが「エンジニアファースト」の精神です。 

その尺度は企業によってさまざまですが、当社は「技術を研鑽できる環境づくり」に注力しています。例えば、新たな機能やサービスがリリースされたら、みんなで触れながら話し合える場をつくる。エンジニアにとって、自分が得た学びや考えを周囲に話しながら、ワクワクする瞬間が最大の原動力になるからです。 

浅井:「クラウドで『ワクワク』を。」という企業スローガンは、こうした私たちの思いを表現しています。たくさんのワクワクがお客様へと伝わることで、結果として事業・組織に成長をもたらすと確信しています。 

新しい風土づくりへの取り組みで1つ付け加えると、当社では客先常駐という仕事のスタイルは極力回避しています。自社のオフィスに社員が集い「社員が同じ場所、同じチームで働きながら、互いに切磋琢磨するスタイル」を確立しつつ、仲間を増やしてきました。

AWS採用代行事例 三菱電機グループクラウドセントリック クラウドビルダーズ

CB池西:設立からわずか2年で独自のカルチャーが醸成されつつありますよね。そもそも世の中には、クラウドインテグレーターの絶対数が少ない。システムインテグレーター企業の中には、クラウドを推進していると謳っている企業なのに、AWSエンジニアとして入社してもオンプレミス案件にアサインされてしまうケースは珍しくありません。

一方、クラウド案件でしっかり経験を積みながら技術力を磨き、業務時間内や残業時間も使って思う存分学べるクラウドセントリックは「技術力を向上させたいAWSエンジニア」にとっては最高の職場だとサポートしながら感じています。

はじめは内定辞退者も発生……有給の付与日前倒しなど、候補者の期待に応える制度に変更 

──クラウドビルダーズとは、具体的にはどのような役割分担で採用活動してきたのですか? 

浅井:採用計画から母集団形成、書類選考、面接まで全方位的にクラウドビルダーズにサポートしてもらっており、一次面接では面接官もお願いしています。池西さんは当社の方向性と合致するような、技術力向上をモチベーションとする候補者を見極めてくださるのでかなり助かっています。

小林:状況を逐一報告してくださるので、決して丸投げすることなく、チームとして活動ができているところにも安心感がありますね。

──誰もが知る三菱電機グループで、かつエンジニアファーストとなると、新進企業とはいえ、採用活動も順調なのでは、とイメージしたのですがいかがですか?

浅井:いえいえ、特に初期は内定辞退者が発生して大変でした。今振り返ると、私たちの魅力訴求が充分でなかったうえに、候補者に対する振る舞いも事務的過ぎたと思います。そういえば、池西さんに「こんな文面のオファーでは内定承諾されませんよ」と注意されたこともありました(笑)。

CB池西:(苦笑) 

AWS採用代行事例 三菱電機グループクラウドセントリック クラウドビルダーズ

小林:浅井も私も人事や採用に関しては門外漢。初期の段階で人材エージェントや候補者への振る舞い方を直々に指導してもらえたのはありがたかったです。

浅井:池西さんには採用以外のナレッジ共有をしていただく場面もありましたね。設立当初は「入社後6カ月間は有給休暇が取れない」という規定があったため、新入社員が気軽に休めず、無理をしてしまう傾向にあったんです。そこで有給休暇の付与日前倒しを検討したのですが、その際、他社事例を多く知る池西さんに相談に乗っていただきました。

未経験者からAWSエンジニアを育成。仕事も学びも「1人にしない」から成長が速い

──クラウドセントリックでは、AWS未経験者の採用・育成にも力を入れていると聞きました。

浅井:エンジニアの比率でいうと、7~8割がAWS未経験者、うち2割がIT業界初心者として入社しています。数少ない経験者には私たちのような新進企業に目を向けてもらえない。そんな現実に直面していた矢先、たまたま未経験の熱意ある人材を採用してみたら、想像以上に成長が速くて。その姿を目の当たりにしてから一種の安心感が生まれ、経験問わず、ポテンシャルを感じる候補者にはオファーするようになりました。 

小林:未経験者に対しては、2か月間ほどの研修期間を設けて、初級クラスのAWS資格を取得しベース知識をつけたあとに、実際にシステム構築を経験してもらっています。その後、案件にアサイン。必ず複数の社内メンバーをチームに入れて「誰かに相談できる体制」を徹底しています。

これまで、整備士や公務員、栄養士、化学メーカーなどの出身者が見事AWSエンジニアへの転身を遂げました。

AWSならではの馴染みやすさはもちろんあるのですが、未経験者同士がお互いに助け合いながら勉強する文化が根付いており、それが個々の成長に大きく寄与しているとみています。

資格を取得すると、毎月の資格手当も

CB池西: AWSエンジニア不足が叫ばれるなか、他社ではほとんど実績がないエンジニアを経験者として現場に派遣していると聞きますが、クラウドセントリックの育成手法は、実に理にかなっていますよね。お客様からは間違いなく信頼されるでしょうし、実際に、AWS本体からも「大手ITベンダーがクラウドインテグレーターを立ち上げ、AWSエンジニアを未経験から育成するモデルケース」として、大変注目しているようです。

──資格取得の支援についてもお聞きしたいのですが。AWSには初級から中級・上級まで多くの資格がありますが、どんな制度を設けていますか? 

浅井:初級・中級の資格全てを取得するとマイスターに認定され、毎月の資格手当が支給されます。また、上級の資格を取得する毎に資格手当が追加され、すべての資格を取得しトップマイスターに認定されると、更に資格手当が追加されます。

CB池西:当方から提供した資格取得ノウハウを参考に制定いただきましたが、手当の金額も高いですし、受験費用の支援が「資格1つにつき、不合格2回まで」負担しているのには驚きました。受験に関しては、合格して初めて負担されるのが一般的なので。 

浅井:でも実際は、2回も費用負担しているケースはほとんどないですね。もしかしたら、一発合格率の高さが受験者のプレッシャーになっているのかもしれません(笑)。

AWS採用代行事例 三菱電機グループクラウドセントリック クラウドビルダーズ

好奇心旺盛なマインドは保ちつつ、三菱電機グループのクラウドビジネスを支える存在になりたい

──2027年度中に100人のエンジニア組織となることを採用目標として掲げているとのこと。実現した先の未来をどう描いていますか。

浅井:三菱電機グループのクラウドビジネスを力強く支える。そんな存在になりたいですね。

100人という規模だけでみると、グループ内ではちっぽけな存在かもしれませんが、できることは確実に増えます。今、中心となっている製造業を起点に、金融や保険など難易度が高いとされる業界にも進出し、当社の技術力や実践力を高め続けていきます。

小林:経営陣としては、100人規模の会社になっても、今ある特徴的な文化を維持していきたいですね。技術にのめり込んで執着して、自分のものにしていくような「好奇心旺盛なエンジニア集団」であることが、個人と会社の発展につながると信じています。

CB池西:採用は経営陣の協力とスピードが命です。浅井さんも小林さんもチャットツールを活用しながら、迅速に、そして柔軟に対応してくださるので、それが結果に結びついているのだと感じます。

まずはAWSエンジニア採用・育成100人に向けて、引き続きがんばりましょう!よろしくお願いいたします。

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